ソフトバンクのAndroidスマホを格安SIMで使うには、SIMロック解除が必須です。
ソフトバンクのAndroidスマホで、SIMロック解除しなくても使える格安SIMが無いのが現状です。(ドコモのスマホならSIMロック解除しなくてもドコモ系格安SIMで使える。)
だから、SIMロック解除できない2015年4月までに発売されたスマホでは、格安SIMに乗り換えることができません。残念ですが諦めましょう。
SIMロック解除が出来る、またはSIMロック解除済というAndroidスマホなら格安SIMに乗り換えられるので、ここで紹介する注意点を理解して格安SIMを選びましょう。
ソフトバンクのAndroidスマホで格安SIMを使う方法
ソフトバンクのAndroidスマホで格安SIMに乗り換える手順を紹介します。
- SIMロック解除する
- 2年縛りの更新月を確認する
- MNP予約番号を発行する
- MNP予約番号を使って格安SIMに申し込む
↑この手順になります。順番に説明しています。
SIMロックを解除する
2015年5月以降に発売されたスマホなら、SIMロック解除できるスマホです。
販売ではなく発売という点を注意してください。2015年5月以降に購入したスマホでも、2015年4月までに発売されたスマホだとSIMロック解除は出来ません。
2015年5月以降に発売されたAndroidスマホは以下の機種です。
引用:ソフトバンクの携帯電話を他社で利用する
SIMロック解除の条件
2017年8月1日からSIMロック解除の条件が変わりました。
対象 | 条件 | 変更実施日 |
---|---|---|
分割払いで機種を購入した人 | 機種購入日から101日目以降より手続きが可能 | 2017年8月1日 |
一括払いで機種を購入した人 | 一括払いの支払確認後より手続きが可能 | 2017年12月1日 |
購入日から101日以降ならSIMロック解除の手続きができます。
もうひとつ重要な条件があります。それが
これです。
解約後の場合も、
このように書かれています。
3,000円の手数料が必要なソフトバンクショップでも、
こう書かれています。
契約者若しくは、契約していた人しかSIMロック解除できないわけです。
要するに、ソフトバンクのSIMロック解除していないAndroidスマホの白ロムを購入しても、SIMロック解除できないから格安SIMでは使えないというわけです。
ドコモやauと比べて、白ロムが安いからといって飛びつかないように注意しましょう。SIMロック解除済みかどうかをしっかり確認しましょう。
その他の条件も確認しましょう。
・安心遠隔ロックなど機能を制限するサービスを利用中は解除しておく
・故障・水濡れがないこと
・ネットワーク利用制限が掛かっていないこと
ネットワーク利用制限は、ソフトバンクの↓このページで確認できます。
ネットワーク利用制限 携帯電話機の確認
15桁の製造番号(IMEI)を入力するだけです。
製造番号(IMEI)はAndroidスマホの場合、【設定】→【端末情報】→【機器の状態】→【IMEI情報】で確認できます。
製造番号(IMEI)は、SIMロック解除でも必要なのでメモしておきましょう。
SIMロック解除の方法
SIMロック解除できるスマホで、購入から101日以上経過していたら、SIMロック解除手続きをしておきましょう。
スマホ・パソコンのMy SoftBankから手続きが可能です。スマホの手順はこの通りです。
- My Softbankuアプリを起動してログインする
- メニューの【契約確認・変更】をタップ
- スクロールして【お手続き一覧】から【SIMロック解除対象機種の手続き】をタップ
- 説明や確認・注意事項を読んで下へスクロール
- 15桁のIMEI番号を入力して【次へ】をタップ
- 【解除手続きをする】をタップ
- 手続き受付完了画面が表示されたら【解除コード】をメモする
パソコンからはMy SoftBankからログインします。手順はスマホの場合と変わりません。
Androidスマホの場合、新しいSIMカードに差し替えて端末を起動させた時に、解除コードの入力画面が現れるので、そこで解除コードを入力し【ロック解除】をタップした時点でSIMロックが解除されます。
2年しばりの更新月を確認する
格安SIMに乗り換えるなら、2年契約の契約更新月がベストです。更新月以外に解約すると契約解除料9500円+スマホ代の残債を支払う必要があります。
更新月は25・26ヶ月目の2ヶ月です。ソフトバンクの確認方法は以下の通りです。
スマホのMy SoftBankアプリか、ブラウザでMy SoftBankにアクセスしてログインして【更新期間】か【料金プラン】から確認できます。
MNP予約番号を発行する
ソフトバンクで使っていたAndroidスマホを格安SIMで使う場合、ほとんどの人がMNP(ナンバーポータビリティ)して電話番号を引き継いで使うと思います。
その場合、格安SIMに申し込む前にキャリアでMNP予約番号を発行してもらう手続きが必要です。
手続きはスマホの場合、ソフトバンクショップか電話での手続きになります。My SoftBankからは手続きできません。
MNPには必ず手数料がかかります。ソフトバンクは3,000円です。手数料はMNPされて契約解除された翌月に、利用料金と合わせて請求されます。
店舗や電話だと、必ず引き留められます。「ポイントをくれる」とかあの手この手で引き留められますが、月額料金は絶対に格安SIMの方が安いので強い意志で断りましょう。
MNP予約番号まで手に入れれば、あとはMNP予約番号・有効期限・電話番号を入力して格安SIMに申し込むだけです。SIMカードが届くまでに数日かかりますが、届くまでは元通りスマホが使えますから安心してください。
ソフトバンクのAndroidスマホに使える格安SIM
ソフトバンクのAndroidスマホをSIMロック解除すれば、基本的にドコモ系・au系・ソフトバンク系 どこの格安SIMでも使えます。
ただ、ソフトバンクで販売されていたAndroidスマホは、ソフトバンクの電波向けに作られているので、ドコモ・auが使っている電波の周波数に対応していない場合が多いです。
ですから、ドコモ系・au系の格安SIMを挿しても、SIMフリースマホやそれぞれのキャリアで販売されたAndroidスマホと同じエリアで同じようには使えないと考えましょう。
なぜそんなことになるかは、それぞれのキャリアが使う周波数が違うからです。
ドコモ・au・ソフトバンク それぞれが使う周波数
バンド/周波数 | ドコモ | au | ソフトバンク |
---|---|---|---|
バンド1(2.0GHz) | W-CDMA・LTE | CDMA2000・LTE | W-CDMA・LTE |
バンド3(1.7GHz) | LTE | LTE | |
バンド6(800MHz) | W-CDMA | ||
バンド8(900MHz) | W-CDMA・LTE | ||
バンド9(1.7GHz) | W-CDMA | ||
バンド11(1.5GHz) | LTE | W-CDMA | |
バンド18(800MHz) | CDMA2000・LTE | ||
バンド19(800MHz) | W-CDMA・LTE | ||
バンド21(1.5GHz) | LTE | ||
バンド26(800MHz) | LTE | ||
バンド28(700MHz) | LTE | LTE |
W-CDMA・CDMA2000は音声通話で使う3Gの電波で、LTEがデータ通信に使われる電波です。ドコモ・au・ソフトバンクで使う周波数が違うことが分かると思います。
ドコモ系・au系SIMは使えるのか?
ドコモの4G LTEで電波で大切な周波数はバンド1・3・19で、auの場合はバンド1・18です。ソフトバンクは1・3・8です。
バンド1・3に関しては、ソフトバンクも使っているので使えますが、ドコモのバンド19、auのバンド18はソフトバンクは使っていないので、ソフトバンク版のAndroidスマホは使えないものがほとんどです。
SIMロック解除が可能な機種の周波数帯一覧に掲載されているAndroidスマホで、バンド19に対応しているのはHTC U11とNexus 6Pだけです。
バンド19はドコモの、バンド18はauのプラチナバンドと呼ばれる周波数です。
800MHz帯のバンド19・18は速度はそれほど速くありませんが、壁など遮蔽物のある建物の中でも繋がりやすく、遠くまで電波が届くので地方では大事な電波です。
バンド3は東京・名古屋・大阪で使われている電波なので、東名阪で使う人はドコモ系格安SIMを選べば圏外になりにくいでしょう。しかし、プラチナバンドに対応していないので、地方に行ったときやビルの中、地下では繋がりにくくなる可能性があります。
音声通話に関していえば、au系の格安SIMの場合CDMA2000かVoLTEで通話を行います。ソフトバンクのAndroidスマホはそのどちらにも対応していないので、音声通話が使えなくなります。
というわけで、ソフトバンクのAndroidスマホの場合、ドコモ系・au系格安SIMはどちらもやめた方がいいというのが現状です。
ソフトバンクのAndroidスマホとY!mobile
Y!mobileは厳密に言えば格安SIMではなく、ドコモ・au・ソフトバンクと同じ4つ目のキャリアという位置づけです。
でも使用する周波数はソフトバンクと同じなので、ソフトバンクのAndroidスマホとの親和性の高さはY!mobileが一番です。
ただ、問題なのは「動作確認がされていない」という事です。
Y!mobile 公式ページで接続実績のある端末が確認できます。
見れば分かりますが、SIMフリー端末以外は、古い機種ばかりでSIMロック解除したソフトバンクスマホの名前はありません。
試しにY!mobileのチャットで聞いてみましたが、動作保証出来ないという回答でした。
電波が入らないとか、テザリングが使えないとかそういうことがあっても、対応してもらえない「自己責任」という事です。
他のブログやサイトで、「ソフトバンクのスマホはSIMロック解除すればY!mobileで使える」と書いてるページがありますが、あくまでも「お客様の判断で」というレベルです。
Y!mobileの料金
まず最初にY!mobileにソフトバンクからMNPすると、ドコモ・auからMNPするより月額料金が400~500円高くなるのがネックだという事を覚えておいてください。
料金は10分かけ放題が付いて、
- プランS:通信量2GBで1,980円/月(2年目から2,980円)
- プランM:通信量6GBで2,980円(2年目から3,980円)
- プランL:通信量14GBで4,980円(2年目から5,980円)
10分かけ放題が付いてこの値段は、キャリアと比べればかなり安いです。
ただ、他の格安SIMと違い2年の契約で、2年後の更新月以外に解約すると契約解除料9,500円が必要です。
他の格安SIMと違い、混雑する時間でも速度の低下がなく、安定して速いのが特徴です。
MNP開通手続きは、SIMカードが届いた翌日にY!mobile側で切り替え作業が行われます。ソフトバンクのスマホが使えなくなった時点で、SIMカードを差し替えれるだけです。
Y!mobileに乗り換える時の注意点
前項にも書きましたが、動作確認が取れていないというのが残念です。SIMロック解除ができていて、SIMカードのサイズを間違えなければ、電波の周波数はピッタリですからソフトバンクのAndroidスマホとの相性は抜群です。
Y!mobileは自社のスマホを売りたいし、ソフトバンクは料金の安いY!mobileにMNPしてもらいたくない、、、そんな両者の思惑が見えるような気がします。
もし使えなかったらというパターンを想定し、SIMフリー端末を買って使うというケースを想定しておくといいかもしれません。Zenfone4やHUAWEI P10 liteは動作実績があるので確実に利用できます。
ソフトバンクのアンドロイドにはnuroモバイル
ソフトバンクで販売されたスマホは、ソフトバンクの電波で使うのが一番です。
対応する電波や周波数のことはドコモ系・au系SIMは使えるのか?で詳しく解説してるので気になる方はご覧ください。
ソフトバンクの電波を使った格安SIMは、b-mobile・U-mobile・nuroモバイルがありますが、このうちnuroモバイルだけAndroidでも使えると公表しています。
チャットで聞いたら、はっきり答えてくれました。
2017年7月以前のAndroidスマホはSIMロック解除が必要で、8月以降だとSIMロック解除の必要もないそうです。
ちなみに、前述のソフトバンク系格安SIMの3社のうち、b-mobileは音声SIMの契約ができますが公式にはiPhone専用です。U-mobileもiPhone専用な上データSIMのみです。
もう1社 ソフトバンク系にはY!mobileもありますが、Y!mobileは「動作保証できない」と言われます。
というわけで、ソフトバンクのAndroidならnuroモバイル 一択になるわけです。
ソフトバンクのAndroidスマホで格安SIMを使う【まとめ】
ここまで読んでいただければ、ソフトバンクのAndroidスマホを、公式に「使える」と謳う格安SIMはnuroモバイルだけというのが分かっていただけたと思います。
雑誌や他のサイトでは、ソフトバンクのAndroidでSIMロック解除されていれば、「ドコモ系格安SIMが使える」と書いてるものも多いですが、スマホが対応する周波数の都合で圏外になったり、通信速度が遅くなる可能性があります。
というわけで、どうしても格安SIMに乗り換えたいなら、nuroモバイルが良いと思います。テザリングも2018年4月25日から使えるようになりました。
それか、ソフトバンクのAndroidスマホを使うのをやめて、スマホセットで格安SIMに乗り換えるのがベターな選択肢だと思います。
ややこしいですが、ソフトバンクのAndroidスマホを格安SIMで使う方法について、少しは理解が深まったでしょうか?スマホ代節約のきっかけになれば幸いです。